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高配当株購入のための分析(センコーグループHD)

ちょっと大変ですが、はじめの一歩を踏み出すために起業の財務状況をチェックしていきます。

今回は「センコーグループHD」です。

以前、記事にした分析方法をもとに確認していきます。

センコーグループHDとは

今回、分析対象となるセンコーグループHD(9069)の事業内容・魅力をみていきましょう。

センコーグループHDは何をやってるの?

センコーグループHDは、物流事業・商業事業・ライフサポート事業・ビジネスサポート事業の4事業を行っています。

物流事業では、総合スーパー、ドラッグストア、ホームセンター、アパレルなどの流通業界、住宅・建材業界、化学製品などのケミカル業界のお客様に物流サービスを提供しています。

商事事業では、石油販売、商事販売、貿易事業を行っています。石油販売では、ガソリンスタンドの運営や燃料油の卸売りなどを行っています。

ライフサポート事業では、介護や家事代行サービス、引越やレストラン、農業などの生活者を支援するサービスを提供しています。これらのサービスは、消費者に向けた直接的なサービスであり、企業の社会的責任としても重要な役割を果たしています。

ビジネスサポート事業では、物流コンサルティング事業やITソリューションシステムの開発と運用を行っています。物流コンサルティング事業では、顧客の物流システムを改善し、コスト削減や効率化を図るための支援を行っています。また、ITソリューションシステムの開発と運用では、企業の業務効率化を図るためのシステムを提供しています。

このように、企業は多角化を進め、さまざまな事業を展開しています。それぞれの事業は、企業の総合力を高め、競争力を強化するための重要な役割を果たしています。

センコーグループHDの魅力

センコーグループHDの魅力は以下の5つです。

  1. 多角化された事業展開 センコーグループHDは、物流事業、商事事業、ライフサポート事業、ビジネスサポート事業の4つの事業を展開しています。これにより、様々な産業分野に進出し、リスク分散を図っています。
  2. 大手企業との取引実績 物流事業においては、大手流通企業や製造業など、幅広い業界の大手企業との取引実績があります。これにより、安定した収益基盤を築くことができています。
  3. 社会貢献活動 ライフサポート事業においては、介護や家事代行サービス、農業など、社会貢献活動を行っています。これにより、企業の社会的責任を果たすことができ、地域社会との信頼関係を築くことができています。
  4. 経営効率化 ビジネスサポート事業においては、物流コンサルティング事業やITソリューションシステムの開発と運用を行っています。これにより、企業の業務効率化を図ることができ、競争力を強化することができています。
  5. 安定した配当政策 センコーグループHDは、安定した配当政策をとっています。長期的な投資家にとっては、安定的な配当収入が期待できる企業であると言えます。

センコーグループHDの分析

このようにセンコーグループHDは多角化された事業展開や、大手企業との取引実績、社会貢献活動など、様々な魅力を持っています。

また、安定した配当政策も魅力の一つであり、長期的な投資に向いた企業であると言えます。

次の8つの項目について分析していきましょう。

  1. 売上高
  2. ESP
  3. 営業利益率
  4. 自己資本比率
  5. 営業活動によるCF
  6. 現金等
  7. 1株当たりの配当金
  8. 配当性向

①センコーグループHDの売上高

売上高は、企業全体で達成した売上の大きさを表しています。厳密に言っちゃうと「売上高」と「営業利益」は違いますが、意味合いは同じと捉えてお話していきますね。

IR BANK

「分析ツールの使い方」で書いたように、売上高(営業利益)で確認するポイントは2つです。

「売上高」のチェックポイント
  • ・数字が右肩上がりであること
  • ・増減がジグザク激しすぎないこと

センコーグループHDの売上高(営業利益)はコロナの影響をうけず順調に右肩上がりの成長をしているので、「数字が右肩上がりであること」はOKです。

2つ目のチェックポイントである「増減がジグザグしていない」は、2009年に少し減少しましたが、その後ジグザグどころか右肩上がりなのでOKですよね。

②センコーグループHDのEPS

センコーグループHDの1株EPS(1株当たりの純利益)は、「107.35」です。

IR BANK

センコーグループHDのEPSを確認していきましょう。

「EPS」のチェックポイント

・数字が右肩上がりであること

2011年に少し減少していますが、数値が右肩上がりになっているので、センコーグループHDのEPSもOKです。

③営業利益率

センコーグループHDの「営業利益率」を確認していきましょう。

IR BANK

大切なポイントは、次の2つです。

「営業利益率」におけるチェックポイント
  • ・10%以上ならば優良企業
  • ・5%以下ならバッサリきる

「①売上高(営業利益)」「②ESP」に比べると横ばい?ですよね。

2022年度は「3.98%」で、2023年度の予測が「3.81%」になっています。

チェックポイントの「5%以下」に該当するため、バッサリと切捨てする対象になってしまいます。

④自己資本比率

センコーグループHDの「営業利益率」が5%以下だったため、切捨て対象になちゃいましたが、「自己資本比率」の項目をチェックしていきましょう。

IR BANK

自己資本比率のチェックポイントは、次の数値になります。

「自己資本比率」のチェックポイント
  • ・40%以上は欲しい
  • ・60%を超えた数値だと安心できる
  • ・80%以上ならば安心・安定

2022年度センコーグループHDの「自己資本比率」は30.5%です。

会社全体の資本を見たとき、借入が多いということになってしまいます。

40%に達していないなんて・・・残念。

⑤センコーグループHDの営業活動によるCF

現金の保有は、黒字倒産の確率を確認する指標になります。

IR BANK

営業活動によるCFのチェックポイントは、次の2つです。

営業活動によるCFのチェックポイント
  • ・毎年「黒字」であること
  • ・長期的にみて「増加傾向」にあること

高配当株を選ぶときは、直近の数値だけではなく、過去10年間をチェックしたとき1年でも赤字がある会社は、候補から外します。

センコーグループHDの営業活動によるCFは、「毎年黒字」であるだけでなく、過去10年遡っても赤字の年はないのでOKですね。

⑥センコーグループHDの現金など

直ぐに支払いなどが発生した場合、重要になるのが「現金」です。

センコーグループHDの現金保有額を確認しましょう。

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「現金等」におけるチェックポイント
  • ・長期的な視点で増加傾向であること
  • ・貸借対照表の現金以外で換金性の高い資産もチェックする

現金の保有額は、2021年度503億7100万円で前年度271億4200万円から一気に増えています。2022年度421億9300万円になり少し減少してしまいました。

では、貸借対照表を確認してみましょう。

2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

資産の部をみてもザックリまとめて記載されているので、現金化しやすい資産がわかりにくいです。

少し資産について詳細に記載されている書類をチェックしないとダメ?というか分からないってことですよね。

何をみればいいのだろう??

⑦センコーグループHDの1株当たりの配当金

重要な指標であるセンコーグループHDの1株当りの配当金について、確認してみましょう。

2022年のセンコーグループHDの発行済株式数は157,070,496株です。

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配当金のチェックポイント

・配当金の安定性
・配当金の成長性

センコーグループHDの配当に関する安定性は、突然配当が減っていたり、ゼロ配当になっている年がないので、問題ないのではないでしょうか。

また、毎年少しですが増配しているのでOKではないのかな。

⑧センコーグループHDの配当性向

センコーグループHDでは、1年間の利益のうち、どのくらいの割合を株主にキャッシュバックしているか「配当性向」で確認していきましょう。

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「配当性向」のチェックポイント

・70%~80%配当を出し続けるのは難しい
・30~50%健全な数値

センコーグループHDの場合、2011年度47.46%と高い数値ですが、毎年30%配当を出しているということがわかります。

2021年は29.8%と30%を切っていますが、ギリギリ?健全であるといえるのではないでしょうか。

まとめ

センコーグループHDについて、8つの項目から分析してみました。

  1. 売上高(売上利益) :〇
  2. ESP         :〇
  3. 営業利益率 : ×
  4. 自己資本比率 : ×
  5. 営業活動によるCF :〇
  6. 現金等       :△
  7. 1株当たりの配当金  :〇 
  8. 配当性向      :△

分析の結果、センコーグループHDは見送りです。

高配当株というと最初に確認する「配当性向」が、△という結果になってしまいとても残念でした。