20代の人のようにこれから60歳までコツコツ投資をすればFIREできるという年齢ではない50代です。
基本的な「つみたてNISA」「iDeCo」はやるにしても、それ以外にも余剰金?で他のものに投資しなくては・・・
と焦ると「投資」ではなく、「投機」に目が行ってしまいます。
これって私だけかな?
日本高配当株を探す4つのステップ
日本で高配当株に入る銘柄はどのくらいあると思いますか?
上場企業3700社のうち、配当利回りが高い銘柄はなっ、なんと数十から数百社しかないのです。
あまりの少なさにビックリしますよね。
①宝の地図を手に入れよう
高配当株を探すための最初にツール「Yahooファイナンス 配当利回り」を活用します。
Google で「Yahooファイナンス 配当利回り」と入力し検索すると表示されます。

これのリストが宝探しのためのリストになります。宝探しも適当に探していたら、ただの運任せになっちゃいます。
私が勉強不足だからなのか、知らない会社もチラホラ表示されていますね。
これは配当利回りの順番でならんでいて、このページを検索した段階で利回りがベスト10にランクインしている「三ツ星ベルト」に注目していきましょう。でも、この段階で三ツ星ベルトの株をガッツリ買うのはまだ早いのです。
このリストだけでは、次の2つ不明確になっています。
・これから右肩上がりに業績をの伸ばしてくれる
・現状は問題ないが、右肩下がりの業績で落ち込んでしまう
これは神様じゃない限り、わかりません。
購入してはいけない高配当株のポイント
・一時的に高い配当利回りの銘柄
・含み損が拡大し株価が下がり続けている銘柄
「株価が下がり続けている銘柄」は要注意です。
100万円で購入した株が80万円、60万円と株価を下げていたら、毎年5万円の配当がえられていたとしても注意が必要なのです。
お宝となる高配当株のポイント
・安定的に配当金を出し続ける
・長期的に株価も伸びる
宝の地図が手に入ったら、次は場所の特定です。
②過去の財務状況の確認しよう
宝の地図となる「Yahooファイナンス 配当利回り」を手に入れたら、宝がある方向を明確にする羅針盤が必要になります。
ここで活用できるツールが「IR BANK」です。
IR BANKはその企業が、過去にどれだけの業績を上げているのかがわかるサイトです。
企業HPで「最新の業績」を確認する
目指す宝の過去のデータがわかったら、現時点の宝の状態をチェックしてきます。
たとえば、三ツ星ベルトを調べる場合「三ツ星ベルト IR」を検索キーワードに入力して検索をしてきます。
検索結果の画面が表示されたら「IR情報|三ツ星ベルト」をクリックします。


「IR情報」をクリック後、詳細なメニューが表示されたら「IRライブラリー」をクリックします。

企業の経営状況をいろんな角度から見た資料を作って、投資家に情報を報告しています。
たとえば、
・決算短信
・有価証券報告書
・四半期報告書
いろんな角度から資料を作ってくれますが、眠くなってしまいます。
どの会社も作成している訳ではないですが、三ツ星ベルトの場合「財務ハイライト」のページが視覚的に分かりやすく説明されています。

このような簡略化された資料は全ての会社で作成されていません。作成さっれていない会社の場合には、「決算短信」という資料の最初1ページ目を見るだけでも大丈夫です。
とはいっても、決算短信を見てもチンプンカンプンです。
ステップを踏んで、私と一緒に学んでいきましょう。
情報から「未来」を予想し最終的な方向性を決定する
投資は、未来を予測し出資することです。
過去、現在の業績がメチャメチャ良くても、その企業に「成長の余地がないな!」と判断できるなら、投資はしちゃダメです。
未来を100%に近い確率で当てられるのは、神様だけ。
会社の過去の状況、現時点での状況を理解した後は
- 会社トップのインタビュー動画や記事を調べる
- 業界全体の未来・競合他社の状況を調べる
- 会社が提供している商品・サービスを使用してみる
このように、現時点で自分ができるあらゆる知識、経験をフル回転させ「自分が手にしている宝の地図が正しいか」判断しましょう。
①宝の地図を手に入れよう
②過去の財務状況の確認しよう
③企業HPで「最新の業績」を確認する
④情報から「未来」を予想し最終的な方向性を決定する
複数ある宝の地図の中から「気になる地図」を選んでいきます。
- 過去をチェック
- 現在をチェック
- 未来を見通す
この順番で高配当株の分析をしていきます。
では、ザックリと全体の流れが分かったところで。②IR BANKを利用して「過去の財務状況」について掘り下げていきましょう。
ここでは、会社が提供している資料のについて「①どんな項目を ②どのような視点で確認すればよいのか」というポイントに絞ってみています。
では、最初にGoogleで「IR BANK」を検索し、サイトにアクセスしていきましょう。

IR BANKにアクセスできたら、サイト上にある検索まどに「三ツ星ベルト」と入力します。
「三ツ星ベルト」と入れて検索をすると、次のような画面が表示されます。
この画面に表示されている「三ツ星ベルト」をクリックします。

画面が変わり、表示された画面のLINKから「決算」をクリックします。

「決算」のページは会社の「過去の財政状況」が一覧できるメッチャ大切なページです。

このページから8つの重要項目をチェックすることで、どれが正しい地図なのか見分けることができちゃいます。
優良な高配当銘柄を見分ける8つのポイント
決算のページにはいろいろな項目が表示されていますが、最初は次の8つを重点的に確認してきます。
①売上高
②ESP
③営業利益率
④自己資本比率
⑤営業活動によるCF
⑥現金等
⑦1株当たりの配当金
⑧配当性向
どのような内容なのか詳しく見ていきましょう。
①売上高
「売上高」とは、会社全体で出した売上の大きさを表しています。
業種によって「営業利益」「収益」など言い方が違ってることがありますが、意味合いとしては「売上高」だと解釈して問題ないです。
三ツ星ベルトの場合は「営業利益」と記載され、コロナの影響なのか20年21年の営業利益は下がってしまっていますが、22年の3月で76億4000万円、23年3月の予想が80億を予定しています。コロナ前の営業利益に回復しているって解釈できますよね。

売上高をチェックするためには、数字の大きさよりも大切なポイントがあります。
- 数字が右肩上がりであること
- 増減がジグザク激しすぎないこと
売上高の数字がジグザグとアップダウンが激しい企業は、業績が不安定です。安定感が無い企業の株式は高配当株投資に不向きです。
売上の数値が大きく右肩上がりにアップしているより、ジワジワ少しづつでも右肩上がりに伸びている企業が理想的です。
②EPS
EPSとは、株式投資において重要な指標で、「1株当たりの利益」のことです。1株あたりどのくらいの純利益を生み出しているかを判断します。ESPが高ければ企業の収益力が高い、ESPが低ければ収益力が低いと判断していきます。
伝説の投資家ウォーレン・バフェットさんも重要視している指標がESPです。
コロナが影響してるからなのか20年、そして21年度ガクッと下がっているのが気になります。

EPSの見るべきところは、右肩上がりになっているかがポイントです。
- 数字が右肩上がりであること
極端なことをいっちゃえば、右肩上がりに数字が伸びている企業は「優良企業」ということです。
反対にESPが下がっている企業は、他の指標がどれだけ良くても慎重に判断することが必要となります。
③営業利益率
「営業利益率」とは、「売上高のうち、営業利益の割合がどれだけ占めているか」のことです。
営業利益率が高ければ、1の商品価格に占める利益の割合が高いので、儲かるビジネスを行っていることになります。
三ツ星ベルトの場合、右肩上がりとは・・・ちょっと言えないですよね。

営業利益の割合は業種によってバラつきがありますが、次のような基準で会社の数値を判断しましょう。
- 10%以上ならば優良企業
- 5%以下ならバッサリきる
④自己資本比率
「自己資本比率」とは、「企業の安全性」をチェックする指標です。自己資本比率が高い程、安全性が高い会社だと判断できます。
たとえば、現金が100万円あるとします。
この100万円のうち「自分が準備した現金なのか」または「他から借りてきた現金なのか」を判断する指標です。自己資本比率の高い会社は、自分で準備した資金が占める割合が高いため、資金繰が安定しているといえます。
三ツ星ベルトの自己資本利益率は、数年間70%を超えています。

高配当株を選ぶための自己資本比率の判断基準は、次の通りです。
- 40%以上は欲しい
- 60%を超えた数値だと安心できる
- 80%以上ならば安心・安定
「決算書.com」によると、自己資本比率が40%以上ならば、潰れにくい会社といえます。
上場企業で自己資本比率が60%を超えていれば、会社が潰れてしまうリスク低いです。
会社の経営は時には借り入れが必要となることがあります。そのため、自己資本比率が100%がいい経営状態であるとは言いきれません。
⑤営業活動によるCF
「営業活動によるCF」は「商売をしていて手元にある現金がどれだけ増減したか」を示す指標です。
この数値が右肩上がりであれば、会社の現金が増加傾向にあり、黒字倒産をするという確率が減ります。

営業活動によるCFのチェックポイントは、わかりやすいです。
- ・毎年「黒字」であること
- ・長期的にみて「増加傾向」にあること
高配当株を選ぶときは、直近の数値だけで判断してはいけません。過去10年間をチェックしたとき1年でも赤字がある会社は、候補から外した方がいいでしょう。
⑥現金等
「現金等」は、会社に実際にあるお金や定期などにしていない銀行に預けているお金などを指します。
信用取引といって、支払いや受け取り期間を先延ばしにする取引が一般的になっています。先延ばしにする期間が長いほど、決算書の数値は問題がなくても、従業員の給料など現金で支払うべきコストが支払えず黒字倒産する危険性があります。

高配当株投資を目指す場合、長期的な視点で現金が増えている会社に投資するのがベストです。
その理由は、現金が多い会社は、以下のような施策が取れるからです。
- 不景気になっても乗り切る体力がある
- チャンスがあれば大きな事業投資ができる
会社によっては、余剰資金で株式や債券を購入し運用しています。
貸借対照表の資料をチェックしたとき「現金等」の数値が小さくても、換金性の高い現金以外の資産を多く所有していることがあります。
貸借対照表の「流動資産の部」に記載されている順番で換金性の高い資産が判断できるため、見逃さないようにしましょう。
- ・視点で長期的な視点で増加傾向であること
- ・貸借対照表の現金以外で換金性の高い資産もチェックする
⑦1株あたりの配当金
「1株あたりの配当金」は高配当株投資ではトップレベルの重要な指標になります。
この推移をしっかりと見極められないうちは、高配当株投資をスタートしない方がいいでしょう。
三ツ星ベルトの場合、安定して成長していることがわかります。

直近10年が好景気でも、リーマンショックやコロナなどの不景気の時にどのような数値の動きをしているのかチェックすることが大切です。
配当金が減ってしまうだけでなく、増えているかも重要です。
三ツ星ベルトの場合、配当金が少しづつ増えていましたが、コロナの時期に少し落ちています。でも22年度前年度の倍以上の伸びなのがビックリというか、来年どうなるか興味深々です。
⑧配当性向
「配当性向」とは、「1年間の利益のうち、どのくらいの割合を株主にキャッシュバックしているか」を示す指標です。
この数値をチェックすることで、会社が配当金を出していないか判断することができます。
三ツ星ベルトの場合配当性向が20%~40%程度でしたが、22年度65%の配当を出しています。

通常、配当性向の数値が70%~80%の時、このまま配当金を出すのは難しいのでは?と思われる基準になります。
配当性向の数値が高すぎると、1年間に売り上げた利益を社内に残す割合が少なくなります。
利益を多く株主に配当することで社外に流出してしまうと、新しい事業や設備投資などの予算が少なくなり、成長する体力が無くなってしまう危険性があります。。
会社の業種にもよりますが、配当性向30%~50%くらいなら「健全」な数値といえます。
「配当性向の割合が高い会社には、多額の投資をしない方がいい」ということを頭の片隅に置いておきましょう。
まとめ
私のように「高配当株式」に興味をもっても、どうやって銘柄を選定してよいか悩んでいる人がいると思います。そんな状態で勉強をしないで、情報だけを求めていると痛い目をみます。長期的な安定投資を求めていたのに、知らず知らずのうちにバクチになっているのです。
今回のポイントは次の3つです。
- 配当だけでなく業績もチェックする
- 会社の財務状況をサイトでチェックする
- 配当性向が高すぎる株式銘柄は避ける
すでにFIREしている人や株式投資のプロと呼ばれている人の情報は魅力的で知識がない時は特に疑うことなく信じてしまいます。
どんな事でも100%成功するに越したことはないですが、そんな上手くいかないことはアラフィフ世代なら知っているはずです。
自分の大きな資産形成をするために、お金の勉強はチョイと面倒です。
今回のステップを1社だけでなく、候補となる株式ぜーんぶチェックすることを考えると頭がクラクラしてきちゃいます。
慣れるまは時間がかかる作業になりそうですが、一緒に頑張っていきましょう!